港はなんで「みなと」なの? ~ 「ポルトガル」の由来
いきなり「港の由来」なんて聞かれても「え?」となってしまいそうになりますよね.(笑
ちなみに,今回言及する「港」は特別な意味でもなんでもなく,船が発着する場所のことを指す「港」です.
しかし,この「みなと」という言葉にもきちんと由来があるのです!
今回はこのなんでもない言葉の由来をご説明するとともに,誰もがしってるとある「国名」の由来も雑談的にご紹介しようと思います.
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「港」の由来
「港」はみなさんご存じのとおり,「みなと」と読み,上の写真のような船が停泊できるような設備が整えられている場所のことをいいます.
この何気なく使ってる「みなと」という言葉,実は「み」と「な」と「と」に分かれるのです.
どういうことか1文字ずつ見ていきましょう.
まず「み」は「水」を意味する「み」です.同様に「と」は「門」を意味する「と」なのです.
確かにどちらも感じの読みから1文字もらった読みなので納得できます.
では「な」は何なのでしょうか?
これは「水無月」の項でも登場した「古い日本語の『な』」です.現在の「~の」と同じ意味を表します
したがって,港のもとの字は「水な門」となり,意味は「水の門」となるわけです.
なるほど,現実に即した名前が訛って今の「港」という言葉になったわけですね.
「ポルトガル」の由来
さて,前章まででタイトルは回収できてしまったのですが,昨日更新をさぼっているだけに,何か書き足りない感があるので,「港」に関する面白いお話を一つご紹介しようと思います.
「港」を意味する英語
「港」を和英辞典で引くと実に様々な英単語がヒットします.
harbor, haven, port などなど…
この中でも「port」に関する面白い雑学をご紹介しましょう.
port の由来
portは「港」の意味としては比較的日本でも知られているものではないでしょうか.
例えば有名どころだと,兵庫県にある「神戸ポートタワー」.このタワーは兵庫県の「神戸港」にあり,港を意味する英語「port」を意識して「ポートタワー」と名付けられています.
この英語の「port」は実は英語で初めてできた言葉ではなく,もともとラテン語で「門」を意味するportaから来ていると言われています.
「ポルトガル」のもともとの意味
さて,ようやく本題です.ラテン語で「門」を意味するportaはやがて現在の「港」を意味する言葉として使われるようになったわけですが,この言葉は現在の「ポルトガル」の名前の一部を構成する言葉であると言われているのです.
現在のポルトガルには「ポルト」という都市があります.このポルトは現在ポルトガルの第2の都市として栄えていますが,この「ポルト」こそが「ポルトガル」の「ポルト」なのです.
どういうことかと言いますと,現在の「ポルト」がある場所はローマ時代初期(今から2000年以上前!)「カレ(Cale)」と呼ばれていました.
ローマ人たちはこの時に港を築き,人も多く行きかうようになります.やがて,カレが港町として有名になった4世紀にはいると,この町は「ポルトゥス・カレ (Portus Cale)」と呼ばれるようになりました.Portus Caleはラテン語で「カレの港」という意味になります.
その後,街の名前そのものは「ポルトゥス・カレ」から略されて「ポルト」となってしまいましたが,国の名前の方に「ポルトゥス・カレ」が訛った「ポルトガル」が使われるようになったのです.
最後に
ついでに載せた「ポルトガル」の方がインパクトが大きくなってしまいました.
しかし,国の名前にもこんなにはっきりした由来があるといわれると,とても面白いですね!
しばらくは国の名前の由来でも調べてみようかな.