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意外と知られていない「ATM」の意味~ATMは何の略?

      2016/03/24

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もうすぐ25日! 25日といえば,多くの会社で給料日なわけでして,街中の銀行ATMに長蛇の列ができる日でもあります.(笑

「ATM」はご存じのとおり,「現金自動預け払い機」のことですが,「ATMは何の略か」と聞かれると,案外御存知でない方が多いようです.
また,ATMが登場した理由は,当然「便利だから」なのですが,銀行側から見ても,ATMを導入する必要があったことはご存知ですか?

今回はATMの意味を明らかにするとともに,かつてのATMがどのような機能を持っていたのか,探っていこうと思います.

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ATMは何の略

ATMは Automatic Teller Machine (オートマチック・テラー・マシン)の略です.

Automaticは「全自動の」,Machineは「機械」というのは多くの方がわかるかと思います. しかし“Teller”はあまりなじみがないのでわからないという方もいるかと思います. Tellerは「(銀行などの)窓口係」という意味があります.

つまり,ATMは「全自動で銀行の窓口業務を行う機械」という意味になるわけです.「預け入れ」,「引き出し」の両方を行うことが出来るというところがミソです.

これらの機能がすべて使えるようになったからこそ「窓口業務を行う機械」を名乗れるわけで,実際,昔の機械は別の名称で呼ばれていました(後述)

 

ATMの原型~現在までの変化

ATMは先述の通り「多くの窓口業務を行えるから」ついた名称といえます. ではATMが登場する前はどのような機械を銀行は設置していたのでしょうか?

ATMの前身~CD

ATMが登場する前,銀行はCDという機械を各地に設置していました. CDはCash Dispenser (キャッシュ・ディスペンサー)の略であり,「現金自動支払機」と訳されます.CDの特徴は,「お金を引き出すことしかできない」というものでした

CDは1965年にイギリスで原型が開発され,その後アメリカで改良され普及しました.

CD登場の理由

CDが登場した理由は「週休2日制」にあると言われています.週休2日制を守ると,当然土日は銀行がお休みになってしまい,お金の引き出しが出来なくなってしまいます.

お金を預ける方は少々遅くなっても問題ありませんが,手元に使えるお金がない方は死活問題です. そこで,土曜・日曜もお金が口座から引き出せるように,CDが開発されたのです.

CDからATMへ

前節の通り,「土日であろうと金が必要なときはあるんじゃ!」という発想から発明されたCDですが,世の中便利になると人間みな欲が出てきます.

つまり「引き出しだけじゃなくて預け入れも機械でできるようにできないの?」と.

そこで開発されたのがADです. ADは Automatic Deposit machine(オートマティック・デポジット・マシン)の略で,「現金自動預金機」と訳されます.
ADは銀行の口座にお金を預けることだけをする機械として開発されました.

しかしながら,普通に考えて「預けることだけしかできない」機械なんて正直そこまで需要があると思えませんよね?
これは当時も同じような考えが多かったようで,すぐにCDとADの機能を併せ持ったATMが登場し,ADはすぐにすたれていきました.

かくして,現在のATMだらけの,街の風景は作られていったわけですね!

 

最後に

私も銀行のATMにはずいぶんお世話になっています.主に引き出す一方で,アルバイトの収入と同額を使っちゃうのでいつも金欠です(笑

それだけよく利用するATMも,いきなりATMが登場したわけではなく,段階を踏んで現在の形になったと考えると興味深いですね.

近い将来,係員が必要とされる銀行窓口はなくなって,全部機械化されているかもしれませんね!



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