「シャブ」の由来 ~ 覚せい剤の隠語あれこれ
最近やたらとテレビに流れてる「覚せい剤」やら「麻薬」関連のニュース.
有名声優が麻薬所持で捕まったり,元有名野球選手が覚せい剤所持で捕まったり… なんでそんなにアンダーグラウンドなものと接触する機会が多いんだよ!と突っ込みたくなる今日この頃です.
当然,覚せい剤や麻薬を日本が法律で禁じているのは覚せい剤そのものが非常に危険だからですが,『流通ルートによっては,「かさ増し」のために毒物を混ぜてたりするから』という理由も大きいそうです.
まあ何はともあれ,覚せい剤も麻薬も非常に危険で,興味本位であっても決して摂取など考えてはならない者であるということは皆さんご存じのとおりです.
最近は,注意喚起のために,学校の教科書にも「覚せい剤や麻薬の隠語」などが載っているようですね.(私もxx年前の小学生時代,習ったような記憶があります.)
今回は,「覚せい剤」の隠語として使われる単語を集め,それらの由来や語源を調べてみました.
(これらの単語を知り合いから聞かされたら,さっさと手を切って通報しましょう)
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覚せい剤の隠語と由来
シャブ
非常に有名な隠語です.この名称の由来には諸説あるようですので,有名なものを二つほどご紹介します.
- 覚せい剤の液体が入った容器を振ると「しゃぶしゃぶ」という音がしたから
- 心も体もボロボロになって,骨まで「シャブ」られるから
2つ目の理由はずいぶん恐ろしいものです.2つ目の理由に関連して「(「シャブ」と呼ぶ理由は)人生をしゃぶられてしまうからです。覚醒剤に人生を支配されてしまうんです。」と発言した裁判官の方もいらっしゃるそうです.
スピード・エス・S
「エス」はスピード(Speed)の頭文字をとったものですね.
では「スピード」の由来は? それは,覚せい剤の効き目が非常に速いからなのだそうです.
アイス・「冷たいもの」など
これは,覚せい剤を摂取した後,血管全体に冷たい感覚が走り,手足が冷たくなるからだそうです.
金魚
売人が覚せい剤を売るときや保管するときに,お弁当に入っている「金魚型の醤油入れ」に入れて保存することからつけられた名称だそうです.
見た目は醤油でも中身は人生を破滅させる物質ですが…
最後に
よくもまあ,こんなにいろんな隠語を考え付くものだと思いますね.
どの隠語も案外由来はわかりやすいものばかりですが,それでもこれだけ多くの隠語が作られ使われる背景には,それだけ多くの使用者や売人がいるわけで…
考えただけでも恐ろしい世の中です.かつて,覚せい剤の危険性があまり明らかになっていなかった頃(1940年代~),日本では「ヒロポン」という覚せい剤が一般向けにも販売されており,誰でも購入できるという恐ろしい時代がありました.これらの薬品は,戦争で飛行機を操縦する兵員にも支給され「興奮状態」にして戦っていたという背景があったため,軍はヒロポンを大量に備蓄していました. 日本の敗戦後,これらの物資は民間に横流しされ,日本中覚せい剤中毒者(当時,「ヒロポン中毒」の意味で「ポン中」と呼ばれた)だらけになり,治安悪化の原因にもなったと言われています.先述の軍から支給された「ヒロポン」を摂取した兵員も,戦後その後遺症にずいぶん苦しめられたといわれています.
覚せい剤がらみで恐ろしい話というものは,例をあげれば、枚挙にいとまがないほどなのに,どうしてニュースで流れる覚せい剤使用ニュースは減らないのでしょうかね…