エイプリルフールの由来 ~ 嘘をつくのは午前中?
2016/03/31
3月も終わりに近づき,4月が迫ってまいりました.
4月の初日といえば「エイプリルフール」!!!
今年のエイプリルフールのジョークはもう考えましたか? 私は「結婚した」というネタで行こうと思っています!
ところで,「エイプリルフールで嘘をついていいのは午前中だけ」と言う人がいるかと思えば,「一日中嘘をついてもよい」と言う人もいたりと,ずいぶんルールがあいまいな気がします.
そこで,今回はエイプリルフールの由来を探りながら,何が本当で何がそうでないのか確かめていきましょう.
(エイプリルフールに関する記事ですが,この記事には嘘は入ってませんよ!
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エイプリルフールの由来
実のところ,エイプリルフールの由来は諸説あり,どれが本当かもよくわかっていないのです.
よって,人によってエイプリルフールに関するルールがマチマチであっても,それは無理のないことなのです.
しかし,それを言ってしまうとここで話が終わってしまいますので(笑),いくつか有名な説をご紹介しましょう.
グレゴリオ歴採用に起因するとする説
(この説が最も有名?)
「グレゴリオ暦」は一言で言うと,現在日本で使用されているカレンダーを決定している暦のことです.
今から500年以上も前,1500年代のフランスでは,1年の始まりが3月25日となっている暦を採用していました.そして,3月25日~4月1日まではお祭り騒ぎをするという習慣がありました.
しかし,1564年,フランスの国王シャルル9世は,暦を改めることを決定し,新年を1月1日と定めた「グレゴリオ暦」を採用します.(つまり,今のカレンダーと同じ暦を採用した)
このような理由から,もともと年始の祭りとして行われていた4月1日のお祭りは,「年始のお祭り」としてではなく,「ニセの新年のお祭り」として行われるようになりました.
このお祭り騒ぎがエイプリルフールの起源であるというのが,この説の主張です.
インドの仏教が由来だとする説
古代インドの仏教においては,僧侶たちは3月25日から3月31日まで過酷な修行をしていました.
厳しい修行の末,僧侶たちは「悟り」の境地に入ります.
そして4月1日になると,修行を終え俗世に戻ってくるわけです.そこで人々は,「悟りの境地にいた僧侶たちが俗世に戻ってくる」ことを面白おかしくからかう行事を始めました.
この行事を「揶揄節(やゆせつ)」と言います.(「揶揄」は「からかう」と同じ意味です)
この説では,揶揄節がエイプリルフールになったとしています.
ノアの方舟伝説が由来であるとする説
大抵の人が一度くらいは名前を聞いたことがある「ノアの方舟」. このノアの方舟をエイプリルフールの由来とする説もあるのです.
本題に入る前に「ノアの方舟伝説」の話しを少ししておこうと思います.
キリスト教では,神様が人間を作ったことになっていますが,その人間は長い年月を経てどんどん堕落してダメになってしまいました.
そのような人間の堕落を嘆いた神様は,唯一堕落していなかった人間「ノア」に大きな船を作ることを命じ,ノアはそれに応じ大きな船を作ります.
その後,ノアは世の中にいるすべての動物のオスとメスのペアをそれぞれ船に乗せました.
すると神様は地球全体に大雨を降らせ,ノアの船に乗っている動物以外の,すべての動物を殺してしまいます.(つまり,有体にいえば世界をリセットしたわけです.
船に乗っていたノアとその家族は難を逃れましたが,船の外の水が引いたかどうかはわかりません. そこで,ノアは船に乗せていた鳩を飛ばし,鳩が戻ってきたら「鳩がとまる陸地がなかったのだ」と判断することにしました.
(鳩が戻ってこない=鳩がとまって休む陸地があった=水が引いた
鳩が戻ってくる=鳩が止まる陸地がない=水が引いてない という発想ですね.)
そしてノアが鳩を放し,船に戻ってきた日が4月1日だったので,「4月1日は無駄なことをさせられた日」と言うことでエイプリルフールとなったという説です.
最後に
エイプリルフールの由来として3つの説をご紹介しましたが,どれも相互に全く関係がないのは興味深いですね!
もしかしたらどの説もはずれで,実は誰かが適当に考えたのが始まりだったり…なんてこともあるかもしれません.
ちなみに,この記事の最初で書いた「午前中だけ嘘をついていい」という話はイギリスに限った話のようです. アメリカでは単純に「1日中しょうもないイタズラなどをする日」となっているようで,地域によってかなり楽しみ方も違うようですね!
皆さんの今年のエイプリルフールはイギリス式でいきますか? それともアメリカ式?